各出題範囲の例題と解説

Sample Exam Questions in English

OPCEL認定試験(OpenStackの技術者認定試験)の例題と解説を掲載しています。

252: イメージとデータストレージ

252.4 オブジェクトストレージ(Swift)からの出題

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オブジェクトストレージ (Swift)を構成するサーバのうち、オブジェクトのリストを扱うサーバは以下のうちどれか。

  1. Proxyサーバ
  2. Containerサーバ
  3. Accountサーバ
  4. Objectサーバ

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「B. Containerサーバ」 です。

OpenStackのRESTful APIを使用することで、OpenStack上でインスタンスの起動、イメージの作成、コンテナーの作成等の操作をすることが可能です。
操作のためのRESTful APIリクエストの送信時に認証トークンを利用します。認証トークンは一定時間(時間設定可能)経過すると期限切れとなります。

例題の選択肢の説明は、以下の通りです。

A. Proxy(プロキシ)サーバ
 「Proxy(プロキシ)サーバ」は、リクエストの中継を行います。リクエスト毎にリング内のアカウント、コンテナ、オブジェクトを検索し、リクエストに応じたルーティングを行います。
 そのため、本選択肢は不正解です。

B. Container(コンテナ)サーバ
 「Container(コンテナ)サーバ」は、オブジェクトのリストを扱います。コンテナはオブジェクトを格納する入れ物であり、ディレクトリ(フォルダ)のように作用します。
 そのため、本選択肢は正解です。

C. Account(アカウント)サーバ
 アカウントが保持しているコンテナのリストを扱います。アカウントはコンテナを格納する入れ物であり、各アカウントが保持しているコンテナの一覧を管理します。
  そのため、本選択肢は不正解です。

D. Object(オブジェクト)サーバ
 「Object(オブジェクト)サーバ」は、オブジェクトの格納、取得、削除といったオブジェクト自体を扱うサーバです。
そのため、本選択肢は不正解です。

□関連リンク
OPCEL認定試験の出題範囲:https://opcel.org/examarea

例題解説の提供

LPI-Japan テクノロジー・ディレクター 和田 真輝

252.1 イメージサービス(Glance)からの出題

イメージサービスにおいて、コンピュートインスタンスのイメージキャッシュを設定された最大値以下に保つプログラムは以下のうちどれか。

  1. cache pruner
  2. cache keeper
  3. image cache keeper
  4. capacity cache

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「A. cache pruner」です。
  1. cache pruner
    イメージサービスにおいて、コンピュートインスタンスのイメージキャッシュを設定された最大値以下に保つプログラムです。
  2. cache keeper
    cache keeperというプログラムはありません。
  3. image cache keeper
    image cache keeperというプログラムはありません。
  4. capacity cache
    capacity cacheは、コンピュートインスタンスをどのホストで開始するのかを決める際に利用されます。

なお、イメージキャッシュの最大値は、image_cache_max_size オプションによって設定できます。イメージサービスの設定ファイルは、デフォルトでは /etc/glance/glance-cache.confにあります。

例題解説の提供

LPI-Japan テクノロジー・ディレクター 和田 真輝

252.4 オブジェクトストレージ(Swift)からの出題

Swiftのringについての説明で正しいものを2つ選びなさい。

  1. user.ring.gz, container.ring.gz, object.ring.gzの3種類がある
  2. アカウントとコンテナの実データが格納されているが、オブジェクトの実データは格納されていない
  3. デバイス名、swiftノードのホスト名、ポート番号が格納されている
  4. レプリカ数と、ハッシュ値からパーティション番号を算出するための整数値が格納されている
  5. ringがマッピングする先の実データの場所はファイルシステムのパス名で指定され、パス名にはハッシュ値が含まれている

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「D. レプリカ数と、ハッシュ値からパーティション番号を算出するための整数値が格納されている」 と「E. ringがマッピングする先の実データの場所はファイルシステムのパス名で指定され、パス名にはハッシュ値が含まれている」です。

ringには/etc/swift/account.ring.gz, /etc/swift/container.ring.gz, /etc/swift/object.ring.gzの3種類があります。それぞれアカウント、コンテナ、オブジェクトの実データへのマッピングのための情報が格納されています。したがって、選択肢AとBは誤りです。
account.ring.gzに格納されているアカウント名は「AUTH_<テナントID>」となっています。

各3種類のringにはマッピングのための情報として以下のものが含まれています。(抜粋です。他にもあります)

デバイス名、swiftノードのIPアドレス、ポート番号、ハッシュ値からパーティション番号を算出するための整数値、レプリカ数

「ハッシュ値からパーティション番号を算出するための整数値」はハッシュ値から取り出すビット数(変数名:part_shift)になります。ハッシュ値はデータ名(アカウント名 [コンテナ名 [オブジェクト名]])から計算されます。

ringにはホスト名ではなくIPアドレスが格納されているので選択肢Cは誤り、選択肢Dは正解です。

ringがマッピングする先の実データの場所は以下のようにファイルシステムのパス名となります。

/srv/node/<デバイス名>/<データの種類>/<パーティション番号>/<ハッシュ値の末尾3文字>/<ハッシュ値>/<ファイル名>

アカウントとコンテナのファイル名は「ハッシュ値.db」となります。オブジェクトのファイル名は「タイムスタンプ.data」となります。アカウントとコンテナのデータはsqlite3のデータベースファイルに格納されます。オブジェクトの場合はファイルにはオブジェクトのデータがそのまま格納されます。

アカウントの例)
/srv/node/swiftloopback/accounts/17768/930/115a0ce5a67ddb9499c7050bc2910930/115a0ce5a67ddb9499c7050bc2910930.db

コンテナの例)
/srv/node/swiftloopback/containers/199783/770/c319f223f1473db052ad951ed3f1e770/c319f223f1473db052ad951ed3f1e770.db

オブジェクトの例)
/srv/node/swiftloopback/objects/46701/7a1/2d9b745f0749eeab25efed2d359ce7a1/1462092445.97974.data

例題解説の提供

OPCELアカデミック認定校 有限会社ナレッジデザイン
OPCEL認定プロフェッショナル 大竹 龍史 氏

1998年(有)ナレッジデザイン設立。Linux、Solaris の講師および、LPI対応コースの開発/実施。
著書に『OpenStack構築運用トレーニングテキスト - OPCEL認定試験対応』(共著、ナレッジデザイン刊)、『Linux教科書 LPIC レベル1 スピードマスター問題集』(共著、翔泳社刊)、『Linux教科書 LPIC レベル2 スピードマスター問題集』(翔泳社刊)。月刊誌『日経Linux』(日経BP社刊)およびWebメディア『@IT自分戦略研究所』(ITmedia)でLPIC対策記事を連載。

252.3 ブロックストレージ(Cinder)からの出題

CinderのバックエンドにNFSを使用した場合、Computeノード側のマウントポイントとなるディレクトリを絶対パスで記述しなさい。

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「/var/lib/nova/mnt」です。

CinderのデフォルトのバックエンドはLVMですが、他にもNFSなど様々なバックエンドを選択することができます。NFSをバックエンドとする場合は次の手順を実行します。

  1. NFSサーバー上で共有ディレクトリの設定を行う
  2. Cinderの設定ファイルに、ドライバーや共有ディレクトリのパスを設定する
  3. cinder-volumeサービスを再起動する

上記手順により、NFSの共有ディレクトリはCinderノードの/var/lib/cinder/nfsにマウントされます。新規ボリュームの作成はcinder-apiを介して行われ、共有ディレクトリの下にボリュームIDをファイル名とするファイルが作成されます。

このボリュームからインスタンスを起動した時、あるいはインスタンスにこのボリュームをアタッチした時、ComputeノードではNFSサーバーの共有ディレクトリが/var/lib/nova/mntに自動的にNFSマウントされます。したがって、記述の解答は「/var/lib/nova/mnt」です。

インスタンスは自身に接続されたブロックデバイス(例:/dev/vdb)としてNFSをバックエンドとするボリュームにアクセスします。このアクセスはハイパーバイザを介してのComputeノードの上のNFSマウントポイントへのアクセスとなり、Cinderを経由しません。

例題解説の提供

OPCELアカデミック認定校 有限会社ナレッジデザイン
OPCEL認定プロフェッショナル 市来 秀男 氏

2001年4月、ナレッジデザインに入社。2015年からOpenStackの講師として登壇し、OpenStackに関係する研修プランやテキスト、資料作成等の業務に携わっている。並行してLinux(LPI対応コース)の講師も担当。また、高負荷を意識したLAMPによるWebアプリケーション開発(サーバー構築からスマートフォンアプリ開発まで)の研修を大手IT企業に提供し、講師としても参加している。
著書に『OpenStack構築運用トレーニングテキスト - OPCEL認定試験対応』(共著、ナレッジデザイン刊)、月刊誌『日経Linux』(日経BP社刊)でLPIC対策記事を連載。

252.2 イメージの作成からの出題

virt-sysprepコマンドについての正しい説明を1つ選びなさい。

  1. ホストOS上で実行し、インスタンスイメージの中のMACアドレスを削除する
  2. ホストOS上で実行し、sshホストキーを作成する
  3. インスタンスの中で実行され、公開鍵をインスタンスにコピーする
  4. インスタンスの中で実行され、起動時にデフォルトユーザアカウントを作成する

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「A. ホストOS上で実行し、インスタンスイメージの中のMACアドレスを削除する」です。

virt-sysprepコマンドはホストOS上で実行され、インスタンス(ゲストOS)のディスクイメージを編集することができます。
OpenStackでは、主にユーザーが独自のカスタムイメージを作成する際に使用されます。
システム構成情報(MACアドレス、sshホストキー、ユーザーアカウント等)が無い事がカスタムイメージの条件の1つなので、このコマンドを用いて構成情報を削除します。
したがって、選択肢Aが正解であり、選択肢Bは誤りです。
選択肢C、Dはいずれもcloud-initの機能であるため、誤りです。

例題解説の提供

OPCELアカデミック認定校 有限会社ナレッジデザイン
OPCEL認定プロフェッショナル 市来 秀男 氏

2001年4月、ナレッジデザインに入社。2015年からOpenStackの講師として登壇し、OpenStackに関係する研修プランやテキスト、資料作成等の業務に携わっている。並行してLinux(LPI対応コース)の講師も担当。また、高負荷を意識したLAMPによるWebアプリケーション開発(サーバー構築からスマートフォンアプリ開発まで)の研修を大手IT企業に提供し、講師としても参加している。
著書に『OpenStack構築運用トレーニングテキスト - OPCEL認定試験対応』(共著、ナレッジデザイン刊)、月刊誌『日経Linux』(日経BP社刊)でLPIC対策記事を連載。

252.1 イメージサービス(Glance)からの出題

Glanceイメージのコンテナ形式がbareの場合、イメージのメタデータが格納される場所を1つ選びなさい。

  1. ディスクイメージファイルの中に格納される
  2. 管理用データベースに格納される
  3. /etc/glance/metadefsディレクトリ下のjsonファイルに格納される
  4. コンテナ形式がbareの場合はメタデータは格納できない

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「B. 管理用データベースに格納される」です。

ディスクイメージファイルがメタデータを含まないコンテナ形式がbareです。したがって、選択肢Aは誤りです。
ただし、「openstack image create」コマンドでイメージを登録する時に、あるいはイメージの登録後に「glance image-update」コマンドを実行する時に、「--property」オプションの指定により「キー=値」の形式でメタデータを管理用データベースに登録できます。

 例)--property hypervisor_type=kvm

したがって、選択肢Bは正解、選択肢Dは誤りです。
/etc/glance/metadefsディレクトリには事前に定義されたjson形式のメタデータファイルが用意されていますが、これは定義ファイルであって、登録するイメージのメタデータがこのファイルに格納される訳ではないので選択肢Cは誤りです。

例題解説の提供

OPCELアカデミック認定校 有限会社ナレッジデザイン
OPCEL認定プロフェッショナル 市来 秀男 氏

2001年4月、ナレッジデザインに入社。2015年からOpenStackの講師として登壇し、OpenStackに関係する研修プランやテキスト、資料作成等の業務に携わっている。並行してLinux(LPI対応コース)の講師も担当。また、高負荷を意識したLAMPによるWebアプリケーション開発(サーバー構築からスマートフォンアプリ開発まで)の研修を大手IT企業に提供し、講師としても参加している。
著書に『OpenStack構築運用トレーニングテキスト - OPCEL認定試験対応』(共著、ナレッジデザイン刊)、月刊誌『日経Linux』(日経BP社刊)でLPIC対策記事を連載。

252.3 ブロックストレージ(Cinder)からの出題

ボリュームのバックアップを作成する cinder のサブコマンドは、次のうちどれか。

  1. dump
  2. dump-volume
  3. backup-volume
  4. backup-create

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「D. backup-create」です。

cinder コマンドのバックアップ操作のサブコマンドには、以下のものがあります。

backup-create ボリュームのバックアップを作成します。
backup-restore ボリュームのバックアップから復元します。
backup-delete ボリュームのバックアップを削除します。
backup-show ボリュームのバックアップを詳細を表示します。
list ボリュームのバックアップの一覧を表示します。

A. の dump は、Linuxのファイルシステムのバックアップコマンドです。
B. C. は存在しないサブコマンドです。

例題解説の提供

中谷 徹 氏

252.1 イメージサービス(Glance)からの出題

起動イメージを登録するには次のうちどのコマンドを実行すべきか。

  1. glance image-add --name="NewOS" --disk-format=qcow2 \
    --container-format=bare --file newos.img
  2. glance image-update --name="NewOS" --disk-format=qcow2 \
    --container-format=bare --file newos.img
  3. glance image-create --name="NewOS" --disk-format=qcow2 \
    --container-format=bare --file newos.img
  4. glance image-download --name="NewOS" --disk-format=qcow2 \
    --container-format=bare --file newos.img

※この例題は実際のOPCEL認定試験とは異なります。

正解は「C」です。

OpenStackのインスタンスにデプロイするOSの起動イメージとキャッシュはGlanceが管理します。新しい起動イメージを追加する場合は「glance image-create」コマンドを利用します。
なお、「glance image-update」コマンドは情報の更新に、「glance image-download」コマンドはイメージをカレントディレクトリーにダウンロードする際に使うコマンドです。次のように利用します。

>--
# glance image-list
(Glanceに登録済みのイメージを確認)

# glance image-update 30a26b57-ba7f-458c-b014-9ddc2ee878d9 --name cirros-0.3.4
(Glanceイメージの名前をアップデート)

# glance image-list
(イメージをもう一度確認)

(名前が「cirros」から「cirros-0.3.4」に更新された)

# glance image-download fedora22 > fedora22.img
(Glanceが管理するイメージをGlanceからダウンロード)
--<

例題解説の提供

日本仮想化技術株式会社 遠山 洋平 氏